頭痛外来
頭痛外来とは
頭痛に悩まされている患者様を対象にした外来になります。
頭痛には、疾患によらない頭痛(一次性頭痛)と、何らかの疾患によって二次的に生じる頭痛(二次性頭痛)の2つに分類されます。
多くの場合、一次性頭痛と診断されることが多いですが、適切な治療を行わないと症状が長引いたり、稀に脳腫瘍や脳出血などの疾患が隠れている可能性あるので、頭痛が気になる方は、遠慮なくご受診ください。頭痛外来は第3土曜の午前中のみ診療しています。
- 一次性頭痛
- 片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛
- 二次性頭痛
- 脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎、高血圧、顎関節症、心身症、薬物乱用頭痛 など
診断について
頭痛の原因を探るにあたり、まず詳しい問診をいたします。医師が必要と判断した場合は、さらに詳細なMRIやCTなどによる検査で診断をつけることもあります。
一次性頭痛とは
繰り返し起きる頭痛が特徴で、慢性頭痛症とも呼ばれます。頭痛そのものが治療対象となります。なお一次性頭痛は痛みの性質などから主に3つのタイプ(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)に分類されます。
片頭痛
頭の片側もしくは両側にズキンズキンと感じる痛みが生じます。発症する方によって、痛みの頻度は異なり、週1の方もいれば、月に1、2回という方もいます。また、痛みを一度発症すると、数時間~3日ほど続きます。
痛み以外の症状としては、頭痛が起きる前に視野の一部が見えにくくなる、フラッシュのような光が目の前で瞬くといった前兆が見られることもあります。なお、発症の原因としては、血管を収縮する作用があるとされるセロトニンという物質の過剰放出が考えられています。女性患者の割合が高いのも特徴です。治療を行う場合は薬物療法(トリプタン系製剤など)が中心になります。
緊張型頭痛
頭や首の筋肉が緊張、収縮することで起きるとされる頭痛です。同じ姿勢を長時間続けたことによる肩こりや首のこりなどの血行障害、日頃からのストレス、眼精疲労などが原因として考えられています。
症状に関しては、首から後頭部にかけての痛み、頭が締め付けられるような痛みがよく現れます。なお、一度痛み出すようになると数時間~数日間ほど続きます。このほか、人によっては、めまいや立ちくらみが起きることもあります。
治療は一般的な鎮痛薬や筋弛緩薬などを内服しながら、筋緊張の原因となるストレスの除去等生活習慣に対する見直し、首の筋肉のストレッチなどのリハビリを行います。
群発頭痛
群発頭痛では、目がえぐられるような痛みが片側の目のくぼみの部分からこめかみにかけて現れます。また、人によっては目の充血や涙、鼻みずなどが見られることもあります。
このような症状がみられる要因として考えられているのが、頭部の血管拡張です。アルコールやタバコなどが誘発要因とされ、男性患者が多いのも特徴です。この頭痛は一旦起きてしまうと1~2ヵ月間続きます。そして痛みがなくなってから、半年から数年が経過した後に、また同様の痛みに襲われます。
治療は主に薬物療法で、トリプタン系薬剤などが使用されます。
二次性頭痛とは
何らかの病気の症状として現れている頭痛が二次性頭痛です。このような頭痛には、脳血管の疾患や脳腫瘍、髄膜炎など脳や頭部が原因である頭痛だけでなく、頭頚部の外傷、感染症、耳鼻咽喉領域の疾患、精神疾患、高血圧などの生活習慣病によるものなどいろいろあります。
なお脳疾患が原因の頭痛と診断されたら、速やかに脳疾患の治療が行われます。なかでも強い頭痛の症状だけではなく、手足のしびれや麻痺などもあるという場合は要注意です。二次性頭痛では、脳出血や脳腫瘍など命にも影響する病気が少なくありません。原因不明の頭痛でお悩みの場合は、お一人で悩むことなくお早めにご相談ください。