手外科
手外科とは

当院院長は、日本手外科学会が認定する手外科専門医でもあります。手外科領域の病気は、整形外科の様々な病気の中でも診断が難しく見逃されやすい病気が多く存在します。どんな病気も早期発見、早期治療が大切なので、手の病気で診断がつかずお困りの方はどんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
こんな症状はご相談ください
- 腕が上がらない
- 肩、肘、手、などが痛む
- 手や指がしびれる
- 手指がこわばる
- 指を伸ばす時に引っ掛かる
- 指が変形している、腫れている など
手外科での代表的な疾患
デュピュイトラン拘縮 〜切らずに治す治療法
デュピュイトラン拘縮では、しこりやこぶといったものが、手のひらから指にかけて現れます。薬指や小指付近あたりでよく見られますが、これにより、皮膚が引きつれるようになってだんだん指が伸ばしにくい状態になります。進行すると、洗顔や拍手、ポケットに手を入れにくいといった状態となります。原因は解明されていませんが、高齢者や糖尿病を発症している方によく見られると言われています。
治療では、硬くなった腱膜を切除する手術が行われるのが一般的でしたが、切らない治療、つまり、酵素注射療法が保険適応となり注目されています。当院は、注射療法が可能な施設となっております。(同治療を行えるのは、手外科専門医で適正使用講習を受講した医師のみとされています。)ご希望の方は一度ご相談ください。
※2022年10月14日現在、酵素注射の輸入が不可能な状態であるため、全国いずれの施設でも注射ができない状況が続いております。輸入再開となりましたらお知らせしたいと思います。なお、診断および進行度や対処法などは診察可能ですのでいつでもご相談ください。
手根管症候群
手首を酷使することで手根管内部にある正中神経が圧迫され、人差し指・中指を中心にしびれや痛みが生じる疾患を手根管症候群と言います。
治療は、まず手を安静な状態にしますが、場合によっては、装具を用いてさらなる安静を保ちます。そのほか注射療法などがありますが、神経の病気は治療のタイミングが肝心です。
ばね指
手指の使い過ぎによって指を曲げる筋や腱鞘に炎症が起きて、曲がりにくくなったり痛みが生じます。指の使い方や生活指導でも改善がない場合は、注射が効果的です。
ガングリオン
手の関節部などに生じるゼリー状の物質が詰まった腫瘤をガングリオンと言います。通常は無症状なことが多いですが、大きさによっては痛みや関節の動きの妨げとなります。
治療は、無症状ならば放置しても問題ありませんが、大きさや罹病期間によっては治療を行ったほうがいい場合があります。穿刺によって内容物を吸引する場合もありますが、神経や腱などの損傷の可能性もあるので、専門医の治療が望ましいと考えます。
へバーデン結節
初期は指の第1関節の腫れや痛みですが、進行すると、変形し曲がってしまう原因不明の病気です。
治療は局所のテーピングが有効な場合がありますが、近年、女性ホルモンと関節の変形の関連性についての報告もあり、女性ホルモン類似物質で改善する場合もあります。適応などについてお気軽にご相談ください。